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「もりおか医報人」のコラムが変だ。

医者を敵に回したくはないのだけど。
このあいだ来た回覧板に挟まっていた「もりおか医報人」のコラムがなんか変だ。

もりおか医報人は盛岡市医師会が出している情報冊子で、おおむね内容は(医師会の主張としては)普通。サイトにpdfでバックナンバー全てが置いてあるので目を通すことも出来る。ていうかサイトも医者情報でおおむね(医師会情報としては)普通に見える。

今回変だな、と思ったのは第7号の巻末のコラム。

タイトルが「ゲーム脳の恐怖」
いや、ゲーム脳いまさら出しますか。しかも無記名のコラムで。

しかも、自分はこれが本当にコラムなのかも疑問を持っている。以下に全文を転載するが、

 日本でテレビ放送がはじまって50年が経ちます。今や、テレビとともに育った人たちが親になり、子どももテレビがつきっぱなしの環境で育っています。テレビだけでなく、ビデオ、テレビゲームなどの普及もめざましく、幼児がパソコンをいじっても、だれも驚きません。
 先進国と呼ばれるメディア中心の社会では、あまりにも深刻な青少年の問題が噴出しています。例えば、米国での銃器殺傷事件、ドラッグ、自己破壊的行為、そして、日本においても同じような犯罪、ひきこもり、不登校、援助交際など、事態は深刻です。
 テレビゲーム、ビデオ、携帯メール、テレビ、パソコンに熱中しすぎると、キレやすく、集中力がなく、注意力が散漫となります。そして、羞恥心が欠如し、無気力となり、記憶力の低下など、いわゆる「ゲーム脳」と呼ばれる状態になります。さらに、人間の魂(心の理論)が育たなくなります。子どもたちの生活は脳の司令塔である前頭前野の働きを衰えさせ、ゲーム脳に陥る危険にさらされています。
 ゲーム脳を防ぐにはどうすべきでしょうか。テレビ、携帯電話、パソコンと完全に縁を切ることです。その後10歳まで脳が扱う情報量が膨大に増え、脳が感性に近づきます。テレビゲームばかりしていると脳の神経回路はゲームにしか対応出来なくなってしまいます。パソコンでも同じことがいえます。10歳以下には、パソコンをさわらせないことです。1回の使用時間を30分以内にして、必要最小限にすることです。大人でも長時間のパソコン使用は要注意です。テレビやビデオに熱中しすぎて実体験が全く欠如すると、五感が育ちにくくなります。様々な実体験から自然に獲得することが大切であり、それが「知識」として記憶されます。
 インドのジャングルで狼に育てられた少女、アマラとカマラは、まさしく「狼」でした。赤ちゃんは狼に育てられれば狼にでもなり得ます。それだけ環境に左右されるものなのです。
 早寝・早起き、朝ご飯、テレビを消して外遊び、ゲームを止めて外遊びです。

わたし「ゲーム脳の恐怖」は購入していないのだけど、このコラムと称するもの、その本の要約、もしくは剽窃じゃないかと疑っている。このコラム書いた人の意見が全く入っていないような気がするのだ。
というのは、まず結論。これたぶん、「ゲーム脳の恐怖」で言っている話と全く一緒ではないかと。
あと、まさかの「アマラとカマラ」話。
そして、この文章に「ゲーム脳」について提唱した人が「森昭雄」であることが全く書かれていないこと。コラムに字数制限があるのは確かですが、まさか森教授の話を横取りするつもりでやってるわけでないことを祈りたいところだ。

そして、そうやって単なる話題紹介から医報人コラムとしての内容になった結果、この文章はさらに恐ろしい事実を明らかにしている。つまり、森氏だけでなく、少なくともこれをこうやってコラムに仕立てた人は、アマラとカマラの話をまともに信じているということになってしまう、ということだ。
流石に今アマラとカマラが本当に狼に育てられていた、という話を信じている医師がいるとは思いたくはない。これは事務局の誰かが勝手に書き飛ばしたモノだと思いたいところだが。

ただ今さっき、結論の確認のために、「ゲーム脳」と「早寝」で検索をかけたところ、島根の小学校において「県立看護短大の教授かつ内科の医師」が、ゲーム脳で小学校講演を行ったりしているので、医師といえども論文にもなっていない内容をたやすく信じる人がいるのかもしれない。それが岩手、盛岡にいないことを祈るのみだ。

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Comments

昨年、盛岡医師会が主催した講演会が元ネタかもしれません。

http://www.iwate-np.co.jp/school/school/200602/s200602.htm

講演した清川輝基氏の名前でググると、
後藤和智さんの「俗流若者論ケースファイル64・清川輝基」が
トップに来て大笑いなわけですが。

Posted by: Daisy-web | January 10, 2007 at 21:06

清川輝基氏の話をそのまま書いたかどうかは別として、
清川氏に盛岡市医師会絡みの誰かが影響されて、
「ゲーム脳の恐怖」をそのまま書いたとしても
おかしくないですね。

2月に講演会で、冊子が出たのが11月という流れも含め。

Posted by: はら | January 11, 2007 at 19:34

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